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2021年8月18日(水)

戦闘止め新政権を

安保理が会合 報道声明

国連総長「アフガンを見捨てない」

 【ワシントン=遠藤誠二】反政府武装勢力タリバンが全土を掌握したアフガニスタン情勢を受け、国連安保理は16日、緊急会合を開きました。安保理は、「すべての戦闘の速やかな停止」を呼び掛けるとともに、「交渉を通じ、団結し、包括的な、完全・平等で意味のある女性の参加を含むすべてを代表する新政権の樹立」を要求する報道機関向け声明を全理事国の賛成で発表しました。


 声明はまた、国際人道法違反や人権侵害の報告に「深い懸念」を示し、「人権をめぐる国際的な規範と基準を順守し、人権を侵害するすべての行為の終結」も求めました。

 緊急会合の冒頭に演説したグテレス事務総長は、「アフガニスタン国民を見捨ててはならない」として、国連が一つになって同問題に対処することを呼び掛け。「(アフガンの)すべての当事者、特にタリバンに対して、人命の保護と必要な人道支援がなされることを保障するため最大限の自制を求める」と訴えました。

 グテレス事務総長は、アフガンの女性や少女に対する人権侵害がとりわけ懸念されるとして、「われわれはアフガニスタンにおける人権を支持するために声をそろえなければならない」と主張。さらに、「今、われわれは一つになって立ち上がる時だ」「アフガンにおける世界的なテロリストの脅威を抑え、基本的な人権の尊重が保障されるため必要なすべての手段を講じる」と語りました。

 アフガニスタンのイサクザイ国連大使は、首都カブールでは、タリバンが、標的リストにある人物を捜すため家宅捜査を始め、狙い撃ちにした殺害や略奪も行われている報告を受けていると語り、「もはやののしり合っている時間はない」と述べ、一致した国際社会の対応を要求しました。

 米国のトーマスグリーンフィールド大使は、「民間人への攻撃を停止し、女性や少女、少数民族を含むすべてのアフガン市民の人権と基本的な自由を尊重しなければならない」と訴えました。


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