2021年8月14日(土)
ビデオ全面開示求める
ウィシュマさん死亡 署名5万人分提出
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名古屋出入国在留管理局の収容施設でスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが死亡した事件で、「ウィシュマさん死亡事件の真相究明を求める学生・市民の会」は13日東京都内で、名古屋入管死亡事件のビデオ全面開示と再発防止徹底を求める署名5万88人分を菅義偉首相、上川陽子法相、佐々木聖子入管庁長官、佐野豪俊名古屋入管局長あてに提出しました。弁護団の指宿(いぶすき)昭一弁護士、ウィシュマさんの妹のポールニマさんらも出席しました。
学生団体BOND(外国人労働者・難民と共に歩む会)のメンバーで大学生の伊奈東子さん(19)は、入管側が12日に開示したビデオが部分的に編集されたものだったことについて、「なぜ公開できない部分があるのですか。これ以上なにを隠しているのですか」と声を震わせながら批判。「2007年以降17人が収容中に亡くなっている背景には被収容者を非人道的に扱い、人権侵害を手段として追い返そうとする法務省・入管庁における収容送還方針がある」と話しました。
伊奈さんは署名を集めている理由を「5万筆は真相究明を求める市民の声です。真相究明と再発防止がウィシュマさんの遺族と、いま入管にいる被収容者、帰国できない事情を抱えた当事者の切実な願いです」と強調しました。
署名を受け取った入管庁の丸山秀治出入国管理部長は「ご指摘ご要望については、署名と一緒に承った。このような事案が再び起きないように改善策を講じていく」と話しました。