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2021年8月2日(月)

沖縄新基地 遺骨土砂問題

業者が転用申請

採掘予定地への進入路で

 米軍辺野古新基地建設(沖縄県名護市)の埋め立て工事用土砂を、沖縄戦の戦没者の遺骨が多数埋まっている本島南部から調達する問題で、採掘業者が採掘の進入路建設に必要な農地の一時転用申請を糸満市農業委員会にしていたことが1日までに、市への取材で分かりました。


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(写真)熊野鉱山の採掘予定地(正面の伐採された部分)への接近を拒む「立入禁止」看板=糸満市米須

 市農業委で審査後、5日に予定される県農業会議での審査を経て、県が一時転用の最終判断をするとしています。

 申請があったのは7月10日。申請したのは市内米須地区にある「熊野鉱山」を所有する沖縄土石工業(本社・同市)です。

 市農業委が7月26日の総会で、申請について審査しました。申請によれば、土石の採掘量は22万トン、搬出はダンプトラックで3万6666台(1日当たり40台)となっています。

 採掘現場から農道に出る進入道路設置は幅4・7メートルで農地所有者と賃貸権を結び、一時転用を図るとしています。

 総会では、市内にある別の鉱山で農地の一時転用による採掘事例をめぐり、粉じんなどの被害が深刻化したという周辺住民からの苦情が報告されました。熊野鉱山への進入路については米須自治会だけでなく近隣の自治会からも意見の提出を求めるべきだとの指摘がありました。

 農地の一時転用についても沖縄県内では転用期間が3年以内となっているのに対し、同社は7年以上で申請しており、期限超えの整合性をめぐり議論に。「3年ごとの追加転用なら一時転用の意味がなくなる」「材料が少なく判断できない」などの指摘が相次ぎ、国や県へ確認を求めていることが報告されたといいます。

 関係者によれば総会ではほかにも委員から「こんな計画は容認できない」「許せば他業者への影響が大きい」などの見解が続出したといいます。同市によれば市内には18社の鉱山業者が営業しています。


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