2021年7月30日(金)
命守る責任投げ出し
田村智子議員 五輪中止 政府に迫る
参院内閣委
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日本共産党の田村智子議員は29日の参院内閣委員会で、新型コロナの感染者が急増しているにもかかわらず、菅義偉首相が危機感を共有していないことを厳しく批判し、「政府の対策本部で五輪中止を含めた議論を行い、菅首相出席のもと国会できちんと質疑を行うべきだ」と迫りました。
田村氏は、五輪の開会式に合わせ、航空自衛隊の曲技飛行チーム「ブルーインパルス」のテスト飛行・展示飛行を強行し、長時間の密集・密接状態をつくったことをあげ、政府は人流を抑えるつもりがあるのかと追及。さらに、東京で救急搬送困難事例が既に増加しているにもかかわらず、菅首相は27日の記者会見で医療逼迫(ひっぱく)に一言も触れず、人流は減っているなど楽観的な言葉を並べ、またも誤ったメッセージを発信していると菅首相の姿勢を批判。「新規感染者を懸命に抑える努力が今すぐ必要だと危機感をもって発信する最も有効なメッセージは、五輪中止を表明することだ」と強調しました。
しかし、西村康稔経済再生担当相は「不要不急の外出自粛、自宅でテレビ観戦してもらうなど、さまざまな呼びかけを行い、危機感を共有していきたい」と、まともに答えませんでした。
田村氏は、五輪の開催によって、アスリートやボランティアらの感染リスクが高まり、コロナ感染実態を伝えるニュース報道は十分流されなくなっているとして、「いったい新規感染者がどういう規模に達したら五輪中止を議論するつもりなのか」と迫りましたが、西村担当相は答弁する意思さえ示しませんでした。田村氏は「命を守ることへの責任を投げ出している」と厳しく批判しました。