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2021年7月23日(金)

党名古屋市議団 校則アンケート

「自由ない」「個性尊重ない」

小中高生 声よせる 子ども・保護者・教職員で議論を

 「自由がない」「個性が尊重されていない」―日本共産党名古屋市議団が5月末から取り組んでいる「校則アンケート」に寄せられた子どもたちの声です。市内の学校最寄り駅や学校前で、回答コーナーにつなぐQRコードを載せた2種類のチラシ(写真)8200枚を配布。6月末で133人の小中高生が答えています。うち高校生が109人(82%)、中学生が21人(16%)、小学生が3人(2%)です。


写真

 121人(91%)が自身の学校の校則に疑問が「ある」と答え、125人(94%)が校則を変えたいと答えています。自由記述欄には、「正当な理由がない校則は変えたい」「それ(校則)を決めて何になるのか明確にしていない校則を変えたい」「生徒が校則を作れるようにしたい」などの声が寄せられました。

 校則があることで、80人(60%)が「監視されているようで窮屈」、67人(50%)が「とても疲れる」、45人(34%)が「学校にいきたくなくなる」と回答。「本当に自由がなく自分自身の個性も出せずに学校生活を送っているのでつまらない」「中学時代はたくさんの校則に窮屈さを感じた」といった声もあり、理不尽な校則が学校生活に否定的な影響を与えていることが分かります。

 109人(82%)が服装や頭髪、持ち物の検査が「ある」と答え、「とてもいや」「どちらかと言えばいや」が86人(79%)でした。「すごく不愉快」「個性が尊重されていない」「普通に不謹慎、プライバシーの侵害」「なぜ検査をする必要があるのか」など、不快感や疑問が多く書かれました。

 校則の変え方が示されていない・教えられていないとの回答が77%の一方、変えようと行動した人は58%でした。しかし、「校則改正案を出したら生徒指導部に握りつぶされた」「逆に叱られた」など82%が不本意な結果を告発。生徒・児童置き去りの実情が浮き彫りになりました。

 日本は、表現の自由や思想・良心・宗教の自由など、おとなが享受する自由を子どもにも規定する、「子どもの権利条約」を批准しています。しかし、133人のうち8割が条約の内容を知らないことが分かりました。

 党市議団は、学校で子どもの権利条約を学ぶ機会をつくるよう、市に求めてきました。アンケートから名古屋でも子どもの権利侵害ともいえる校則があり、子どもたちが「おかしい」「変えたい」と思っていることが明らかになりました。今後も校則への悩みを受け止め、生徒や保護者、教職員などの主体的な議論と納得が行われるよう促していくとしています。


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