2021年7月16日(金)
論戦ハイライト
一時支援金「不備ループ」
申請あきらめさせる対応
参院内閣委 田村氏が改善迫る
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日本共産党の田村智子議員は15日の参院内閣委員会で、新型コロナの影響で打撃を受けた中小事業者に支払われる一時支援金をめぐって発生している「不備ループ」の問題を取り上げ、政府に改善を求めました。
10回以上「メール」
「メールが何を説明しているのか全く分からない」「不備があるのか、ないのかも不明」―。田村氏は、一時支援金の審査・給付の委託事業者であるデロイトトーマツが申請に「不備」があるとして送りつけたメールを紹介。業者が、改行もなく意味のわからない文書を解読して資料を提出しても、再び「不備」を指摘するメールが送られてくる「不備ループ」に陥り、必要な支援金を受け取れないと悲鳴があがっている実態を告発しました。
▽10回以上「不備メール」が返ってきた▽大量の資料をデータ送信した10分後にまた「不備メール」が届いた▽コールセンターにかけて対応を聞いたら「不備を解消する方法を教えると不正の手口を教えることになる」と言われた―。
「人として扱って」
田村 1件の不正を防ぐため、99件をあきらめさせる「過剰審査」をしているのではないか。
中小企業庁の飯田健太事業環境部長 不正防止と両立させながら、どういう書類を提出すれば事業実態や緊急事態宣言の影響を確認できるのか引き続き検討する。
田村氏は、業者からは「働いてきたことの全てを否定されているようだ」「人として扱ってほしい」と悲痛な声があがっているとして、「頭から不正を疑うような、申請をあきらめさせるような対応を続けている」と批判。「中小企業庁として内容を確認し、不備解消への対応を続けている案件は審査を打ち切ることがないようにすべきだ」「一時支援金の支給は、月次支援金の申請につながる。『不備ループ』により申請に間に合わないということにならないよう対応を求める」と強調しました。