2021年7月15日(木)
性犯罪は重罪 厳罰化
エジプト議会 法律可決
女性支援団体「実施早く」
エジプト議会は12日、セクシュアルハラスメントなどの性犯罪を重罪とし、刑罰を厳格化する法律を可決しました。女性支援団体は歓迎し、同法をいち早く実施するよう求めています。(石黒みずほ)
国連児童基金(ユニセフ)、国連食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金(IFAD)、世界食糧計画(WFP)、世界保健機関(WHO)の国連5機関は12日、2020年の世界の飢餓についての報告書を発表し、最大で8億1100万人が栄養不足に陥ったと推定されると明らかにしました。新型コロナウイルス感染症の影響だとしています。
報告書は「パンデミックは世界中の人々の命と生活を脅かす食料システムの弱点を露呈し続けている」と指摘。「重大な岐路」にあると警告しています。
報告書によると、飢餓は2010年代半ばから徐々に増え、20年は数・率ともに急増。世界総人口に占める栄養不足の人の割合は19年の8・4%から9・9%に悪化しました。
その半数を超える4億1800万人はアジア、3分の1を超える2億8200万人はアフリカ、6000万人は中南米・カリブ海諸国でした。ただ、最も急増したのはアフリカで、栄養不足の割合は人口の21%で、他の地域の2倍以上になっています。
また20年には世界全体で23億人以上が1年を通じて適切な食料を入手できませんでした。これは過去5年間の総数に匹敵します。ジェンダーの不平等も深刻化し、食料不足の男女比は男性10人に対して女性は11人でした。
さらに5歳未満児について、1億4900万人以上が年齢に対し身長が低すぎる「発育阻害」、4500万人以上が身長の割にやせすぎる「消耗症」、3900万人近くが「過体重」だったと推定しています。
報告書は飢餓の急増の要因としてパンデミックとともに、それ以前からある紛争や気候変動、経済の悪化、深刻な不平等などを指摘しています。
このままでは、「30年までに飢餓をゼロにする」とした持続可能な開発目標(SDGs)の目標2は達成できないと危機感を表明。▽紛争地域における人道支援、開発、平和構築の政策を統合する▽食料システム全体の気候変動へのレジリエンス(適応回復力)を高める▽貧困と構造的不平等に取り組む―など6項目を各国政府に求めています。