2021年7月2日(金)
観戦関連で2000人感染
欧州選手権 スコットランド当局
【ベルリン=桑野白馬】英スコットランドの保健当局は6月30日、サッカーの欧州選手権(ユーロ2020)の観戦と新型コロナウイルスの感染拡大の関連を調査した報告書を公表しました。6月11日から28日にかけて、大会を観戦または関連イベントに1回以上参加した人のうち、1991人が感染したことが分かりました。
感染者のうち約3分の2にあたる1294人が18日にウェンブリー・スタジアムで開催されたイングランド戦のためにスコットランドからロンドンを訪れており、397人がスタジアム内で試合を観戦しました。
この試合でスコットランド側に配られたチケットは2600枚でした。チケットを持たない旅行者のロンドンへの旅行は禁止されていたものの、数万人が市内に押し寄せ、試合開始前から大規模な集会を開催。警察が介入する事態にも発展しました。
英BBCによると、スコットランド自治政府の医療対応責任者ジェイソン・リーチ教授は、感染場所を正確に特定することはできず、二次感染をどれだけ引き起こしたかも不明だと指摘。「屋内でのイベント、バスでの移動や長距離移動をする人が増えている。大会によって感染者数が増加していることは確実だろう」と話しています。