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2021年7月2日(金)

2021都議選

最賃1500円全国一律を

中小業者支援一体で コロナ禍こそ

 最低賃金の時間額1500円への引き上げと全国一律制が、東京都議選の重要な争点の一つになっています。コロナ禍でこそ大幅な賃金引き上げ、中小業者への支援策を一体で求める声にこたえる政党は―。(唐沢俊治)


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(写真)都議選で共産党支援を訴える全国・全都労働者後援会の人たち=6月30日、東京・池袋駅前

 「現場の踏ん張りで、コロナ禍で感染者を出さずにきました。しかし、人員も足りず、賃金も他産業と比べて安い。介護職にやりがいを持っていても、仕事内容や責任に見合わない低賃金なら辞めていく」。こう話すのは、葛飾区内の特別養護老人ホームの介護福祉士・上野太一さん(40)=東京医労連=。介護報酬のベースにもなっている最低賃金の大幅な引き上げが必要だといいます。

ツイッターに声

 東京地評青年部協議会が最賃について「首相に伝えたいこと」と呼びかけたツイッターデモにも、多くの声が寄せられています。

 「保育士パート9年目にしてやっと時給1120円。低賃金に加え、消費税増税、社会保険等の値上がり、物価上昇でギリギリの生活」「透析患者の送迎ドライバー、時給換算956円。昇給なし、ボーナスなし、退職金もなし。生きるための長時間労働」「出版取次会社の下請けで働く非正規雇用の多くは、最低賃金でダブルワークをしなければ普通の暮らしもできない」

 「感染リスクにさらされながらスーパーで働くパートです。最賃1500円になれば、我慢する生活から抜け出せると思う」「中小企業・事業主への支援を手厚く、直ちに」と訴えています。

 東京都の最賃は、時間額1013円で全国最高額。しかし、東京地評・東京春闘共闘会議の生計費調査で、20代単身者が暮らすために時給1600円以上が必要であることが明らかになりました。東京労働局や都議会各会派に対し、最低賃金の引き上げや中小・零細業者の支援策を要請してきました。

生活困窮が深刻

 東京地評の白滝誠副議長は、「非正規労働者の場合、貯蓄するゆとりもなく、病休で収入を失えば生活困窮に陥ってしまう」と訴えます。都職員の高卒初任給は時給換算で最賃水準だと指摘し、都が引き上げれば他の自治体や民間にも波及すると強調。「コロナ禍の厳しい雇用環境を改善するため最低賃金の引き上げ、中小・零細企業の経営支援が必要だ」といいます。

 日本共産党都議団は、里吉ゆみ都議が代表質問で取り上げる(2019年)など、中小企業支援と一体で時給1500円以上への引き上げを毎年、要求。20年は、引き上げ凍結の見直しを求めました。

 都議選重点公約では、時給1500円に速やかに引き上げ、都と契約関係にある労働者の時給1500円以上を主張。中小業者の社会保険料負担への助成を掲げています。

 前出の上野さんは「安全のスローガンだけで五輪に突き進み、コロナ対策や福祉に責任を持たない政治はノー。介護や福祉に光を当てる共産党が伸びれば、賃金引き上げにもつながると思う」。


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