2021年6月15日(火)
コロナ禍、日々に支障
田村智子氏に全視協の藤野さん
参考人質疑
障害者差別解消推進法改正案の参考人質疑が5月27日の参院内閣委員会で行われ、全日本視覚障害者協議会の藤野喜子さんが日本共産党の田村智子議員の質問に意見を述べました。
藤野氏は「触れてはだめ、近づいてもだめ、換気をしなさい、マスクをして、という生活の中で、視覚障害者の生活の基盤がなくなってしまうとうろたえる日々だ」と切り出し、マスクをつけるとにおいや風が頬にあたる感覚がわからず、道に迷うようになったなど、コロナ禍での生活の支障を話しました。
同改正案が、民間事業者に合理的配慮を義務付けることについて、藤野さんは「40年前、就職先が決まりアパートを借りようとしたが、火事を起こされると困るとすべて入居を断られ、就職も家もあきらめた。2年前、再びアパートを探したときも、エレベーターがない、階段は危ない、夫婦じゃないと断られた。視覚に障害があっても訓練すれば一人で暮らせることを話して探してもらい、入居できた」と自身の体験を紹介。「ルール、法律を作り、法律が先を行き、意識を変えていく」とのべ、「差別と感じたら勇気をもって関係機関に訴える。法律を育てるのも私たちの責任だ」と訴えました。