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2021年6月8日(火)

楽天、偽造「鬼滅」枕に関与

中国企業の販売を代行

 インターネット通販大手の楽天グループ株式会社が運営するショッピングモール「楽天市場」で、人気アニメ「鬼滅の刃(やいば)」のキャラクターを印刷した海外製品の「抱き枕(クッション)」が、著作権者の許諾を得ずに多数売られていたことがわかりました。売っていたのは中国企業が運営する店舗で、楽天がこの店の販売業務を代行していました。楽天市場の出店者団体である楽天ユニオンの調査で発覚し、本紙の取材に対して楽天が認めました。

 楽天は楽天市場での商品販売を代行する業務を数多く受託することで、中国など海外の企業の出店を促し、出店料やシステム利用料を得ています。偽造「鬼滅」枕などの商品の販売代行業務を楽天に委託していたのは中国広東省深圳市の企業S社です。

 楽天は本紙の取材に対し、S社の「鬼滅」枕を「権利侵害品として判定」したため「当該店舗を改装中(閉店状態)とする」などの対応をとっていると答えました。楽天がS社の店舗の「販売代行者」となっている事実も認め、「楽天が出店事業者との契約に基づき、決済などの店舗運営業務を支援している店舗」だと説明しました。消費者に対しては「ご迷惑をおかけしましたこと、深くおわび申し上げます」と謝罪しました。他方で「楽天は商品選定や商品ページの作成を行っておらず、当該出店事業者との資本関係もございません」とし、楽天には直接の責任がないという考えを示唆しました。

 「鬼滅」アニメの人気が沸騰した昨年以降、「鬼滅」キャラの偽造品を販売し著作権法などに違反した疑いで逮捕者が相次いでいます。また、楽天は楽天市場で権利侵害品を売った出店者に問答無用で多額の罰金と強制退店処分を科してきました。偽造「鬼滅」枕の販売に関与した楽天の責任が問われます。


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