2021年6月3日(木)
陸自が弾薬・ミサイル強行搬入
駐屯地包む住民の怒り 「平和な島にはいらない」
沖縄・宮古島
「平和な島にミサイル、弾薬はいらない」「直ちに撤去せよ」―、沖縄県宮古島市の陸上自衛隊駐屯地(陸自ミサイル基地配備・弾薬庫建設)は2日、地対空ミサイル、対艦ミサイルを含む弾薬を搬入しました。駐屯地は強行搬入に住民らの怒りと抗議の唱和に包まれました。同駐屯地の用地取得をめぐる贈収賄事件で那覇地検が同日、前市長の下地敏彦容疑者(75)を収賄罪で起訴したことも加わり、住民の怒りは収まりません。
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弾薬、ミサイルは新設された市内東部の保良弾薬庫に保管され、同駐屯地の警備部隊に配備されます。陸自、空自がそれぞれ1日夕、「夕刻時におけるヘリの飛来について」を分屯基地に隣接する自治会に通知しましたが、市には「そのような事前通知はなかった」(秘書課)といいます。
通知にある「物品」について防衛省は本紙の取材に「ミサイル、弾薬かと問われても答えられない」と内容の公表を拒否しました。
日本共産党の上里樹市議は「これまでヘリの飛来はあっても、今回のような“物品輸送”など意味不明の通知は初めてだ」と指摘しました。
ミサイル・弾薬搬入をめぐっては沖縄防衛局が5月13日に、市側へ「17日以降に搬入する」と通知しました。しかし「日時、ルート、弾薬種類などの詳細については、安全上の観点から公表できない」としました。
座喜味一幸市長は「市民の安全・財産を守る立場として、日程やルートなどの情報を公表すること」を強く求めていました。