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2021年5月23日(日)

主張

迫る東京都議選

危機を乗り越え希望の政治へ

 全国注視の東京都議選(6月25日告示、7月4日投票)が目前に迫っています。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、都民の命と暮らしを守り抜く上で重要な選挙です。小池百合子都政の推進役、自民党、公明党、都民ファーストの会に厳しい審判を下し、日本共産党の躍進で、安心と希望の新しい都政をつくりましょう。

五輪固執の勢力に審判を

 コロナから都民を守るために東京都が今夏のオリンピック・パラリンピック中止に転換することが強く求められています。五輪には世界から数万人規模の選手・関係者が来日します。感染爆発を起こしかねません。医師、看護師の五輪派遣によって、既にひっ迫している医療体制をさらに危機に追いやることも明らかです。

 共産党都議団は1月26日、五輪中止を小池知事に申し入れ、その後も繰り返し要請しています。2~3月の都議会定例会では代表質問で、五輪に1万人以上の医療スタッフが必要になることを示し、中止を迫りました。

 自民党は「大会開催と成功に向けて邁進(まいしん)していくことを強く要請します」(定例会閉会にあたっての談話)、都民ファーストは「大会の成功に向けた取り組みを加速させるべきです」(代表質問)と、無謀な開催に突き進む小池都政に付き従います。公明党も「安全で安心な大会にしていくための対策を都民、国民に示し、理解を求めていく必要がある」(同)と開催推進の立場です。

 世論調査では「中止」の回答が多数を占めます。五輪中止をただちに決断し、あらゆる力をコロナ対策に集中せよ―この声を共産党の都議選勝利ではっきり示そうではありませんか。

 コロナ対策で緊急に必要なのは▽無症状者からの感染を防ぐ大規模な検査の実施▽安全・迅速なワクチン接種▽自粛要請などで打撃を受けた中小企業、個人事業主、労働者への十分な補償▽すべての医療機関への減収補填(ほてん)です。

 都立・公社病院を小池都政は「独立行政法人化」しようとしています。不採算部門を切り捨てる「独法化」をやめ保健所を増設し、医療、介護などケアに手厚い東京をつくることが急務です。

 羽田空港の新飛行ルート、東京外環道建設、カジノ誘致といった大企業のもうけ第一の政治はどれも破綻が明白です。福祉と暮らしを優先する都政への転換は待ったなしです。ジェンダー平等を進め個人の尊厳を大切にする東京を築くこと、米空軍オスプレイの横田基地配備や米軍機の無法な低空飛行をやめさせて平和な東京にすることも切実な課題です。

首都で変革の風起こそう

 共産党は2013年の都議選で8から17議席、17年の前回選挙で19人当選へ続けて前進しました。野党第1党として都政を動かしています。都民の運動と結んで認可保育所を7年間で1410カ所増やすことができました。学校給食費助成、シルバーパスの改善、子ども医療費の助成など、都民の要求実現のための条例提案は17年都議選以降28回と抜群です。

 都議選で共産党の躍進をかちとることは、市民と野党の共闘を発展させ、総選挙で政権交代、野党連合政権を実現する大きな力になります。新しい政治の風を首都から起こす絶好の機会です。


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