2021年5月22日(土)
イスラエル・ハマス停戦
エジプトが仲介 継続は予断許さず
【カイロ=秋山豊】イスラエル政府は20日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの停戦を決めました。ハマス側も停戦合意を受け入れ、21日午前2時(日本時間同日午前8時)に停戦が発効しました。イスラエルとハマスの戦闘が10日に始まって11日目で停戦となりました。
ただ、双方とも停戦合意が破られれば報復の用意があると述べており、長期的な停戦が続くかは予断を許しません。
イスラエルの首相府の声明によると、同政府は20日、治安閣議を開き、エジプトの仲介による「無条件の停戦」を全会一致で承認しました。
一方で、声明は「作戦の将来を決めるのは現場の現実だ」と述べています。イスラエル側は「作戦は大きな成果をあげ、いくつかは前例のないものだ」とも述べています。
ハマス側もイスラエルが停戦を破らない限り自分たちも合意を守るとする一方、イスラエル側にロケット弾を発射する準備はできていると述べています。
エジプトのメディアは、同国のシシ大統領の指示で停戦合意の履行を確認するための代表団をイスラエルとパレスチナに派遣すると報じました。
ガザ保健当局によると、ガザではイスラエルによる空爆でこれまでに232人が死亡しました。一方、イスラエル側はハマスのロケット弾で12人が死亡しています。