2021年5月11日(火)
コロナ対策に力集中を
衆参予算委集中審議 共産党が追及
清水氏 大阪 医療立て直し進めよ
山添氏 東京五輪中止の決断迫る
日本共産党の清水忠史議員、山添拓議員は10日、衆参各予算委員会で、感染拡大が続く新型コロナウイルスの対策強化に向けて政府の姿勢をただしました。清水氏は、コロナ禍で医療崩壊の危機に直面する大阪府の事態を示し、政府が国民の命と健康を守るために手だてを取りきるよう要求。山添氏は、感染拡大の中で、東京五輪・パラリンピックを強行する矛盾をただし、五輪中止の決断を迫りました。(論戦ハイライト)
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清水氏は、大阪では搬送先病院が見つからずに、命を救えない状況が広がっていることを告発。「大阪府の責任は極めて重大だが、菅義偉首相の責任も問われる」として、必要な重症病床の確保や医師・看護師の派遣、広域搬送の調整など、政府の責任で医療提供体制の立て直しを進めるよう求めました。
菅首相は「全力を尽くして支援している」と答えるだけ。清水氏は「救えるはずの命が救われない状況のなか、どのようにして国民の命を守るか、その答えは現場にある」と述べ、菅首相が関係者から直接要望を聞きとるよう求めました。
一方、山添氏は、五輪中止を促す海外紙の論調を紹介。高橋洋一内閣官房参与がツイッターで日本の感染者数を「さざ波」と発言したことについて、菅首相の認識をただすと、菅首相は「個人の主張について答弁することは控える」としか答えませんでした。
山添氏は「(高橋氏が)官房参与として首相に進言しているから問題にしている」と厳しく批判。さらに、看護師や医師など医療スタッフの五輪への派遣要請に医療現場から不可能だとの声が上がっている実態や、自治体からホストタウン辞退の動きもあることなどを具体的に示し、「あらゆる機関に負担をかけても、五輪開催ありきで進むのか」と迫りました。
菅首相は「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じ、安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康は守る」との答弁を繰り返すだけでした。