2021年5月7日(金)
“パンデミック中に五輪は不合理”
米ワシントン・ポストがコラム
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は5日、東京五輪・パラリンピックに関するコラムを掲載し、新型コロナウイルスの「パンデミック(世界的流行)のさなかに、国際的な大規模行事を催すのは不合理な決定」と、日本政府に大会中止を決断するよう求めました。
コラムは、「新型コロナウイルスの大流行のさなかに外国選手や役員ら1万5000人を受け入れることに、日本人の72%は消極的あるいは不賛成」とする世論に言及し、開催に固執する国際オリンピック委員会(IOC)を批判。
またホスト国との契約で、五輪関係者に対して専門の病院を用意し、無料で治療を行う取り決めがあり、そのために1万人の医療スタッフを充てる必要があると組織委員会が推計していると指摘。日本医労連の森田進書記長の「患者や看護師の命や健康を犠牲にしてまで開催に固執しなければならないのかと、強い憤りを感じる」との声明を紹介しています。
コラムは、「IOCは、ライセンス収益や放映権料を手にする一方、日本に過剰な支出を求めている」と指摘。「東京大会が国益への脅威となった場合、日本の指導者はIOCに対し、略奪する場所を他で探せと言うべきだ」と、IOCの姿勢をしんらつに批判しました。