2021年5月4日(火)
生活困窮者 支援求め
「大人食堂」に長蛇の列
東京
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貯金取り崩す 路上生活を経験 難民認定を
大型連休で公的支援の窓口が閉鎖されるなか、急増している生活困窮者を支援しようと3日、「ゴールデンウイーク大人食堂」を聖イグナチオ教会(東京都千代田区)で生活困窮者支援団体が開きました。新型コロナウイルスで3度目の緊急事態宣言が出されたもと、生活が苦しくなっている若者や女性、外国人らが支援を求めて並びました。同食堂は5日(正午~午後6時)にも開催予定です。
初日には、約250食分の食料が用意され、生活・医療相談も行われました。
昨年7月に派遣切りにあい失業中の50代女性は、「これまでIT関係の仕事をしてきたが、コロナの影響を受けて契約更新がされなかった。母と2人暮らしで、母の年金と私の貯金を取り崩して生活している。食費や光熱費を切り詰めている」と話します。生活保護利用について女性は「いまの状態が半年や1年続けば考える」と語りました。
昨年7月の失業後、今年2月に路上生活を経験した男性(35)は、「3月に支援団体につながり、今は生活保護を受けてアパートで暮らしている。国は自粛しか言わず、具体策がない。一律10万円の再支給をしてほしい」と語りました。
イラン出身で難民申請中だという30代~50代の男性4人の姿も。いずれも入管施設から仮放免中で、半年~3年の長期収容を経験したといいます。支援者に支えられながら生活しており、「仮放免中は仕事もできず医療保険もない。難民認定をしてほしい。せめて、普通に暮らせる権利を保障してほしい」と訴えました。
支援した「つくろい東京ファンド」代表理事の稲葉剛さんは、長期化するコロナ禍に政府が対応できていないと批判。「生活困窮者は今年になりさらに増えている。生活保護を使いやすくして、住まい確保の支援策の強化も必要だ」と語りました。
日本共産党の山添拓参院議員と谷川智行衆院東京比例予定候補(4区重複)、立憲民主党、社民党の国会議員が参加しました。