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2021年4月27日(火)

カジノ汚職公判 平沢復興相が秋元被告紹介

証人買収の元社長に

問われる首相の任命責任

 IR(カジノを中核とする統合型リゾート)をめぐる収賄・組織犯罪処罰法違反(証人等買収)事件の公判が26日、東京地裁(丹羽敏彦裁判長)でありました。証人買収で有罪判決を受けた淡路明人元被告が出廷し、自民党衆院議員の平沢勝栄復興相から元内閣府副大臣で衆院議員の秋元司被告=同事件で起訴=を紹介されたことを証言しました。平沢氏の説明責任と菅首相の任命責任が問われる事態となりました。


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(写真)淡路元被告(左から3人目)とともに写真におさまった安倍首相(当時、中央)=提供写真

 淡路元被告は2019年までマルチ企業「48(よつば)ホールディングス」(札幌市)社長でした。15年12月ごろからクローバーコインと称する仮想通貨を販売。勧誘の際に「1カ月半後には10倍に値上がりをする」などと虚偽の説明をして会員を獲得。17年10月に消費者庁から特定商取引法違反で取引停止命令を受けました。

 淡路元被告によると、消費者庁から同社のセミナーでの「組織的な勧誘活動」を指摘されたことを不服に思い、親交があった平沢氏に対応を依頼。平沢氏は「非常に働きぶりのいい議員がいる」として秋元被告を紹介しました。

 淡路元被告は、同年の秋ごろに秋元被告と面会。相談料として現金100万円を手渡したところ、同被告は目の前で消費者庁の担当者に電話をかけて「(48社が)会社として組織的に違法な行為をしたことはない」などと抗議したといいます。

 このことがきっかけで、淡路元被告は秋元被告との親交を深めるようになったとみられます。淡路元被告は複数の会社の名義で秋元被告からパーティー券を購入。東京・銀座の高級クラブで複数回にわたり総額700万円ほどの接待をしたといいます。その際に陳情することもあったと証言しました。

 淡路元被告は「(秋元被告が)一生懸命に私が言うことを信じて行動していただいた」「秋元さんが困っているときに助けることが一番だと思った」と説明。贈賄側の中国企業「500ドットコム」元顧問に対し、法廷で虚偽の証言をする報酬として秋元被告と2人で計2000万円の現金を用意した事実を認めました。

 収賄について「無罪だ」と主張する秋元被告に弁護士費用600万円も提供。同被告が裁判で有利になるように「(贈賄側に)お金を渡せば供述内容を変えてくれるのではないか」と提案したのも淡路元被告だったといいます。

 淡路元被告と秋元被告は20年5月ごろから打ち合わせ、現金1000万円ずつを用意。実行役を引き受けた淡路元被告の知人が贈賄側の元顧問と会い、偽証を依頼しました。


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