2021年4月11日(日)
「桜」の安倍前首相秘書 復職
責任取り辞職は“ウソ”
「赤旗」日曜版のスクープに反響
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「桜を見る会」前夜祭をめぐり東京地検特捜部が政治資金規正法違反(不記載)の罪で略式起訴した安倍晋三前首相の元公設第1秘書・配川博之氏が、現在も安倍事務所に私設秘書として勤務している―。「しんぶん赤旗」日曜版(4月4日号)のスクープが反響を呼んでいます。
複数のニュースサイトが日曜版記事を紹介。「赤旗動画スクープ『桜を見る会で辞職した安倍前首相秘書の復職』を事務所に直撃取材」(朝日新聞出版の「AERAdot.」、9日付)、「『桜前夜祭』問題で辞職した安倍事務所の配川秘書が密かに復職か!」(LITERA=リテラ=、4日付)と報じています。
特捜部は昨年12月、2016~19年分の政治資金収支報告書に前夜祭の収支計約3022万円を記載しなかったとして配川氏を略式起訴。検察審査会は不起訴とされた15年分の不記載について今年3月、「不起訴不当」と議決しました。
安倍氏は国会で、配川氏について「今回、こうしたことが起こり、本人も反省の上、公設秘書を辞職した」(昨年12月25日、衆院議院運営委員会)と説明していました。
しかし日曜版編集部の取材に複数の自民党関係者が、配川氏は現在も安倍事務所で活動していると証言。公設秘書辞職から約1カ月後の今年1月には山口県内の会合で配川氏が「公設秘書から私設秘書になった」と周辺に説明していました。
日曜版編集部は3月29日午前10時ごろ、ファイルを小脇に抱えて下関市内の安倍事務所に入っていくスーツ姿の配川氏の姿を確認。写真にとらえました。
神戸学院大学の上脇博之教授は「安倍氏は“公設秘書は辞職で責任を取った”と国会で説明していた。すぐ私設秘書で復職させていたとなると、国会の場で安倍氏はまたしてもウソをついたことになる」と指摘しています。