2021年4月5日(月)
命と暮らし軽視 社会を問う
反貧困ネット集会 東京
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新型コロナウイルス感染症拡大の影響で貧困にあえぐ当事者の声を広げようと反貧困ネットワーク主催の「新宿西口駅頭集会」が4日、東京・新宿で行われました。
主催者を代表して宇都宮健児弁護士は「コロナ禍で日本社会のあり方が問われている。経済の効率性ばかりを優先させ、人々の命と暮らし、人権を重視してこなかった。私たちはこのような自己責任社会を早く転換させて、支え合いや社会的連帯を重視していきたい」とあいさつしました。
多摩地域から訪れた50代の男性は「私は生活保護を受給している。冬季加算が打ち切られ、今月からはいっそう生活が厳しくなりそうだ」と自らの窮状を述べ、「このままだまって死ぬわけにはいかない。このような集会に参加することで困窮に苦しむ人たちの実態を広めていきたい」と訴え。
反貧困ネットの集会に初めて参加したという杉並区から訪れた女性は「コロナで社会のあり方に危機感を覚えた。女性の自殺率が高まっているのは貧困と無縁ではいられない人たちが多いことを示している。少しでも声をあげられたら」と話しました。
駅頭集会後にはサウンドデモが行われ、約100人の参加者が、「生きさせろ」「貧困をなくそう」「希望を持ちたい」などとシュプレヒコールを上げながら新宿駅周辺の通りを行進しました。