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2021年3月25日(木)

思いやり予算協定廃止を

井上議員 維持する根拠ない

参院本会議

写真

(写真)質問する井上哲士議員=24日、参院本会議

 在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の支出根拠となる日米間の特別協定を1年延長する改定議定書の承認案が24日の参院本会議で審議入りしました。日本共産党の井上哲士議員は「日米地位協定から逸脱した巨額な負担を常態化させてきた」と強調し、特別協定の廃止を求めました。(質問要旨)

 井上氏は、在日米軍の維持に伴う経費は日本に負担義務がないにもかかわらず同協定は米国の財政悪化を理由に締結されたもので、主要国の中で突出した累積債務を抱える日本の財政状況では協定を維持する根拠はないと指摘。現行協定を見直さず延長するのは「思いやり予算を財政規律の対象外に置き、聖域視することになる」と批判しました。

 また、英国の核弾頭保有数の上限引き上げの発表(16日)に関し、核軍縮義務を定めた核不拡散条約(NPT)第6条への「重大な違反だ」と指摘。「核兵器のない世界の実現を妨げるもので決して許されない」と強調し、日本政府として撤回を求めるよう迫りました。

 茂木敏充外相は、核抑止力を確保するために上限を引き上げたとの英国の説明を紹介。「NPTの完全な履行にコミット(関与)し、核兵器国としての責任を受け止めている」との英国の主張をあげるのみで、撤回を求める考えを示しませんでした。

 さらに井上氏は、中国海警法は中国周辺の広い海域を管轄海域とし、武器使用を含む強制措置を可能にするもので「国際法に違反するのは明らかだ」と強調。「国際法違反との立場を明確にし、中国政府に撤回を求めるべきだ」と語りました。


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