2021年3月24日(水)
除染なき解除を批判
岩渕氏、国の避難指示めぐり
参院復興特
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日本共産党の岩渕友議員は23日の参院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域の避難指示について、除染せずに解除できる方針を国が示したことを厳しく批判しました。
除染して居住を可能とする「特定復興再生拠点区域」は、福島県内の帰還困難区域の8%にすぎません。拠点外の土地活用を自治体が認めた場合、除染せずに避難指示を解除できる方針について、岩渕氏は「安心して立ち入れない」という避難者の声を突きつけました。平沢勝栄復興相は「個別に各自治体の課題・要望を丁寧に聞き、避難指示解除に向けた方針の検討を加速化させる」と述べるにとどまりました。
岩渕氏は、浪江町議会が「除染なき解除」の撤回を求める意見書を採択したことや、「新たな分断が生じかねない」という自治体首長などの声を示し、全区域の除染方針を早く示すよう要求。平沢復興相は「検討を加速する」と繰り返し、岩渕氏は「いつまでも(時間を)かけていいわけではない」と批判しました。
岩渕氏は、浪江町では拠点区域につながる主要道路沿いの除染しか示されていないとして「住民は『家までやるのが約束。自分たちは捨てられたようだ』と訴えている」と述べ、帰還困難区域全体の除染を強く求めました。
さらに、福島県内外問わず、避難者の生活状況も含め、国の責任で実態把握するよう求めました。