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2021年3月22日(月)

本紙スクープ

文科省接待の記録

亀岡副大臣(当時)・次官らを複数回

豊栄学園 補助金2400万円

 学校法人「豊栄(ほうえい)学園」(宮崎県三股町)が、前文部科学副大臣の亀岡偉民(よしたみ)・復興副大臣(自民党衆院議員)と藤原誠・文科事務次官を、2015年から19年にかけて繰り返し接待したとする記録を本紙は21日までに確認しました。文科省は20年、同学園に約2400万円の施設整備費補助金を決定しています。行政がゆがめられたことはないか、解明が求められます。(丹田智之)


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(写真)豊栄学園(清水豊理事長)が経営する都城東高校=宮崎県三股町

 本紙が確認した記録によると、同学園の清水豊理事長らが亀岡氏と15年から19年末まで東京都内と宮崎県内で、少なくとも計14回会食などをしています。学園側が支払った総額は約95万円にのぼります。会食の場所は都内の高級焼き肉店など。1回の1人あたりの金額は約1万~2万8千円になる計算です。

 亀岡氏が文部科学副大臣だった期間にも会食の記録があります。19年11月に清水理事長と亀岡氏、宮崎県幹部の出席で、同学園から計8万4千円が支払われたことになっています。

 藤原氏は、官房長だった15年11月と17年11月に、亀岡氏と同席し会食した記録があります。藤原氏は事務次官になってからも亀岡氏、学園側と複数回会ったと記されています。

 文科省は18年4月、同学園が経営する都城東高校を、「教育課程特例校」に指定しています。20年2月には、私立高校の産業教育施設を整えるための補助金約2400万円の交付を決定しています。

 人事院によると、特例校に指定されている期間や、補助金を申請しようとしている期間から補助金事業が完了するまで、同学園は「利害関係者」となります。

 閣僚、副大臣などの規範を定めた「大臣規範」は、関係業者から接待を受けるなど「国民の疑惑を招くような行為をしてはならない」と定めています。また国家公務員倫理規程は、官僚が利害関係者から接待を受けることを禁じています。

 本紙の取材に豊栄学園の担当者は、国会議員や官僚らとの会食について、「理事長としては『これは今後のためになる』ということであれば、会うことは何の問題もない。学校のためになるとなれば、学校の経費から出す」と説明。亀岡氏らとの会食費用については「(個別の会食について)言うことはできない」としました。

 亀岡氏は、清水理事長とのたび重なる会食について「割り勘とか言ったりして、私が半分は出して、いつも交代、交代で昔から(会食を)やっている仲ですから」と主張。「一方的にごちそうになったことはない」と語り、接待ではないとの認識を示しました。

 藤原氏は、会食には亀岡氏の招待で出席したとして「行ったら、そこに(清水理事長が)いらっしゃったということ。(飲食代は)亀岡先生の負担だと聞いていた。文科省に届け出はしていない」と述べ、費用の支払いをしていないことを認めました。


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