2021年3月16日(火)
コロナ禍困窮 男性に話せぬことも
女性相談会に次々
東京・新宿
「男性の支援員には言い出せなかった」「女性の法律家に相談したい」―。コロナ禍で生活が困窮した女性のそうした声に応えようと、弁護士や労働組合、市民団体が「女性による女性のための相談会」を13、14両日に開きました。雨や強風の中、不安定雇用で働く女性など計125人が相談に訪れました。
東京都新宿区内の公園の一角。悩みがあっても家族を優先せざるを得ない状況にある女性の声をくみ取ろうと、スタッフは性被害、労働、家族、心身の健康などの相談に対応しました。相談員は全員女性です。一人ひとりの実情に合った相談ができるため、2日間足を運ぶ人や、一日中相談をする人も。
「コロナの影響により会社都合で退職させられた。失業給付がそろそろ切れる」(30代・シングルマザー)、「夫の暴力で離婚したい。母親から『あなたが我慢した方がいい』といわれ我慢してきた」(50代)、「親からの虐待があり、扶養照会されるのが怖い。生活保護を受けられたら治療を受けるつもり」などの相談が寄せられました。
実行委員の一人、松元千枝さんは「勇気を振り絞って相談に来てくれた女性が気軽に話せるようにスタッフは気を付けています」と説明。カフェテリアやキッズスペースを設けるなど女性が安心・集中して話せる環境を整えました。
農民運動全国連合会女性部や企業などから届いた食料や衛生用品、化粧品などの支援物資の配布も。実行委によると特に生花や生理用品、就活時に必要なバッグや白いワイシャツが喜ばれたといいます。
松元さんは、相談者の特徴として「長期の仕事を探していても見つからない」など不安定雇用で働く人が多かったと指摘。暴力があっても「家族でいるから」と必要な支援を受けられないといった実態を告発しました。
日本共産党の池内さおり、坂井和歌子両衆院東京比例予定候補、あぜ上三和子、大山とも子両都議が参加しました。