2021年3月10日(水)
陸自 米軍機から降下
東富士 550人 同種訓練で最大
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陸上自衛隊第1空挺(くうてい)団が9日、陸上自衛隊東富士演習場(静岡県御殿場、裾野両市と小山町)で米空軍機の輸送機を使い隊員のパラシュート降下訓練を行いました。同演習場では初めて。防衛省陸上幕僚監部広報室によると、横田基地(東京都)配備の米空軍C130J輸送機から降下したのは550人。2018年11月から7回行われた同種の訓練では最大となりました。
監視行動を行った御殿場平和委員会によると、午前9時19分~23分の間にC130輸送機12機が米軍横田基地(東京都)を飛び立ち、東富士には南から飛来。同58分から1機につき30~40人の隊員が空挺降下しました。降下時間は6分ほどで輸送機はあっという間に去っていきました。
演習場の使用計画では、米軍の航空機訓練として8日~11日の午前10時~午後10時に、12機のプロペラ機が飛行(空挺降下及び物料投下を含む)と記されています。自衛隊の訓練計画としては記載がなく、米軍の訓練の一環として日米共同訓練となっています。同演習場では米軍と自衛隊が一体となって一つの指揮系統で訓練する「二元管理」は禁じられています。
御殿場平和委員会の渡邊希一事務局長は、「防衛省は米軍機を借りて行うだけで共同訓練に当たらないというが、明らかに二元管理だ。米軍は今年に入り、初の模擬爆弾投下訓練を行い、米軍今沢基地(同県沼津市)で揚陸して東富士で砲撃訓練をするなど、東富士を拠点化し、日米一体の戦争準備を着々と進めている。住民・県民に知らせ、抗議の声を上げていきたい」と話しています。