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2021年3月6日(土)

香港選挙制度改変を提案

民主派排除「愛国者の統治」

中国全人代が開幕

 【北京=小林拓也】中国の全国人民代表大会の第13期第4回会議が5日、北京の人民大会堂で開幕しました。全人代の王晨(おう・しん)副常務委員長が、香港の選挙制度改変に関する決定案を提案。「愛国者による香港統治」を強調し、香港の各種選挙から民主派などの反対勢力を排除するのが狙いです。決定案は11日に採択される見込みです。現時点でも民意を十分に反映していないと批判されている選挙制度が、中国政府主導でさらに改悪されることになり、香港の民主主義が危機的状況に陥ることになります。

 11日の採択を受け、全人代常務委員会が選挙制度改変の具体化の議論を始めます。香港の憲法に当たる香港基本法の付則1、2で定められている香港行政長官と立法会議員の選出方法を改定するとしています。

 王氏によると、香港行政長官を選ぶ選挙委員会(現在1200人)の規模を調整し、さらに同委員会が立法会議員の大部分を選出する仕組みにするといいます。

 香港メディアは、選挙委員会の人数を1500人に増やし、「愛国者」が多数を占めるよう調整すると報道。また、定数70の立法会の議席を90に増やすものの、現在35ある直接選挙枠を大幅に減らすのではと伝えています。


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