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2021年2月28日(日)

コロナ禍で国民窮乏の中 11カ月間に資産137兆円増

米富裕層上位664人

シンクタンク調査

 【ワシントン=遠藤誠二】米国の進歩的シンクタンク「政策研究所」(IPS)は24日、新型コロナウイルス感染拡大が続くなか、昨年3月18日から今年2月19日までに、米国の富裕層上位664人が約1兆3000億ドル(約137兆円)、44%も資産を増やしている調査結果を発表しました。

 これら664人の資産は昨年3月18日で約3兆ドル。11カ月後の2月19日には4兆2440億ドルとなりました。米国の所得下位半分、1億6500万人の資産2兆4000億ドルの1・77倍です。これら富裕層がこの間に増やした1兆3000億ドルは、バイデン政権と民主党が実現をめざしている新型コロナ経済対策1・9兆ドルの約3分の2にあたります。米国民の3億3100万人にそれぞれ3900ドル、4人家族へ約1万5000ドルの給付金を支払うことができる額です。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)が収まらず、米国は感染者2800万人、死者は50万人を超えました。昨年3月から今年1月までに7600万人が職を失い、1200万人が雇用者負担の医療保険を失いました。

 一方で、電気自動車メーカー・テスラ社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は昨年3月から今月までに、246億ドルからおよそ7・4倍の1826億ドルの資産となりました。

 ネット通販大手アマゾン創業者のジェフ・ベゾスCEOの資産は1130億ドルから1893億ドルに増加。フェイスブック共同創業者のマーク・ザッカーバーグCEOは547億ドルから957億ドルに増やしています。

 IPSのコリンズ研究員は、格差是正のためには富裕税を導入するなどの政策実施が必要だと説いています。


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