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2021年2月17日(水)

気候活動家逮捕に怒り

インド 釈放求め市民デモ

警察 ネット文書拡散を「扇動」

 インドで、同国の「未来のための金曜日」の指導者の1人、ディシャ・ラビさん(22)が警察に逮捕されたことに、市民の抗議が広がっています。

 きっかけは、昨年11月から続くインドの農民の抗議運動にスウェーデンの気候活動家グレタ・トゥンベリさんが連帯し、効果的な運動の方法をネット上で公開したことでした。

 インドの右派政権が「反インドの国際的な陰謀がある」などと異常な敵視姿勢をとるなか、警察はこのネット文書を拡散したことが「扇動」および「犯罪の共謀」だとして、14日、ラビさんを南部ベンガルールで逮捕し、ニューデリーに連行。裁判所は同日、5日間の勾留を認めました。

 ラビさんの釈放を求めるデモや「インドが沈黙させられている」のハッシュタグでネット上での批判が拡大しています。ベンガルールの市民団体「気候支援グループ」のレオ・サルダンハさんはロイター通信に、「若者が声を上げることを脅しでやめさせようとするのが彼らのやり方だ」と批判しました。

 野党・国民会議派のチダンバラム上院議員(元財務相)は「22歳の学生の気候活動家が国家の脅威となるなら、インド国家の土台は非常に弱体に違いない」と指摘。インド共産党(マルクス主義)は15日の政治局声明で、逮捕について「最も強い言葉で非難すべき野蛮な行為」だとして、訴追の撤回と釈放を求めました。


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