2021年2月12日(金)
歴史に学び 学問の自由守ろう
「建国記念の日」に反対 オンライン集会
歴史に学び憲法が生きる日本と世界を切り開こうと、「建国記念の日」に反対する集会が11日、オンラインで開かれました。主催は歴史研究団体などでつくる「2・11連絡会」。全国で同様の集会が開かれました。
東京大学名誉教授の木畑(きばた)洋一、小森陽一両氏が講演しました。
木畑氏は「植民地主義を問い直す」として、今多くの植民地が独立したが、なお残された地域があり、過去の支配は現在にも影を落としていると指摘。植民地犯罪の責任追及も不十分で、「慰安婦」や徴用工の問題など、支配した側とされた側に歴史認識の差があると述べ、植民地主義を不断に問い直していこうと訴えました。
小森氏は、日本学術会議会員の任命を菅政権が拒否し人事介入したことは、「学問の自由」を定めた憲法に反し国民主権にも反すると抗議。「戦争する国づくりに反対する学者を狙い撃ちにした。市民と野党の共闘に学者が加わることをつぶそうとしている。安倍政権の改憲路線を引き継ぐことを、菅政権は出発点であらわにした」と批判。政権交代で「人事独裁体制」を倒そうと呼びかけました。
リレートークでは、原発事故の賠償問題、核兵器禁止条約と日本の課題、コロナ禍での朝鮮学校差別についてそれぞれ訴えました。
「誠実な歴史認識の向こうにアジアと世界の平和を見すえつつ、憲法の理念が生きる社会を創」ろうと呼びかける集会アピールを採択しました。