2021年2月10日(水)
富裕層よびこみ固執
高橋議員「GoTo」追及
衆院予算委
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日本共産党の高橋千鶴子議員は8日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス感染拡大防止に逆行する「Go To トラベル」事業や、新型コロナ前からの富裕層向けの超高級ホテル誘致支援に固執する菅政権の姿勢を追及しました。
政府は新型コロナ収束後に実施するとしていた同事業を強行し、感染が拡大する中でも固執してきました。高橋氏は「見切り発車や(新規感染の)波が高くなった中でも、なかなか止めなかったことが結果として経済に影響を与えたのではないか」と追及。菅義偉首相は「地方経済を支えたのは事実だ」と述べるのみでした。
高橋氏はトラベルの強行で混乱や観光そのものへの不信を招いたのは不幸だと指摘。菅首相が2030年に外国人旅行客を年間6000万人とする目標を掲げていることに触れ、「いったん立ち止まるべきではないか」と迫ると、赤羽一嘉国土交通相は「インバウンド目標は変えない」と強弁しました。
政府は感染者が過去最多を日々更新していた昨年10月に「上質なインバウンド観光サービス創出に向けた観光戦略検討委員会」を立ち上げ、12月24日まで会合を開催。訪日富裕層の誘致拡大に向けた議論を進めています。
高橋氏は同委委員のデービッド・アトキンソン氏が自著で富裕層向け超高級ホテルの誘致が必要だと強調する一方、日本人が大切にするおもてなしや地域を支えてきた旅館・ホテルは「生産性が低い」などと切り捨てる発言をしたと指摘。菅首相が世界水準の超高級ホテルを50カ所新設すると強調していることをあげ、「アトキンソン氏と同様に古くからの旅館やホテルは淘汰(とうた)されてもやむなしという考えか」とただしました。
菅首相は「いろんな種類の旅館・ホテルがあっていいが、高級ホテルが日本に少ないことも事実だ」などと答弁。高橋氏は「コロナ禍で進めることか」と厳しく批判しました。