2021年2月2日(火)
ミャンマーでクーデター
国軍がスー・チー氏ら拘束
【ハノイ=井上歩】ミャンマーで1日、アウン・サン・スー・チー国家顧問、ウィン・ミン大統領ら政権幹部が国軍に拘束され、「非常事態宣言」が発令されました。ロイター通信などが伝えました。非常事態宣言の期間は1年間。国軍はこのクーデターで立法・行政・司法の全権を掌握しました。(関連記事)
ヤンゴンからの報道によると、国軍系テレビは1日、国軍出身のミン・スエ副大統領が大統領職を代行して非常事態宣言に署名し、ミン・アウン・フライン国軍総司令官に国権が委譲されることになったと発表しました。
与党・国民民主連盟(NLD)報道官は同日、スー・チー国家顧問はじめ多数の与党幹部の拘束を複数のメディアに言明。ロイター通信によると、国軍系テレビは拘束の理由を「選挙の不正をただすため」と発表しました。
ミャンマーの民政移管後2回目の総選挙は昨年11月に実施され、NLDが改選議席の8割超を獲得し圧勝。議席を減らした国軍系政党と国軍は「選挙の不正」を強硬に訴え、国内で政治的緊張が高まっていました。
国軍のミン・アウン・フライン総司令官は同日、軍の政権下で改めて総選挙を実施する考えを示しました。