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2021年1月31日(日)

改定案 重大な憲法問題

特措法等 学者70人超 反対声明

 70人を超える憲法研究者有志は30日、新型コロナの特措法、感染症法などの改定に反対する声明を発表しました。稲正樹・元国際基督教大学教授らが呼びかけました。

 声明は、改定案が菅政権の「不適切なコロナ政策の結果として生じた状況に行政罰、公表などの威嚇で強権的に対応することを可能にする、本末転倒な法案であり、政府の失策を個人責任に転嫁するもの」だと批判。「重大な憲法問題を惹起(じゃっき)する」として、「営業の自由」(憲法22、29条)、「財産権」(同29条)を不当に侵害し、罰則は、社会的害悪が明確で悪質な行為だけを「犯罪」として法律で定めることができる「適正手続主義」(同31条)上も問題だと指摘しました。

 緊急事態に先立ち私権制限や罰則発動を可能とする「まん延防止等重点措置」については、「国会の事前承認が改正法案に明記されていない点は極めて問題であり、行政の民主的統制(憲法66条3項、65条等)とも相容(い)れない」と批判。そのうえで改定案は「生命、自由、幸福追求への権利を保障すべき国の責任を否定するものであり、生存権、勤労の権利、営業の自由、財産権を侵害する」として、検査体制の確立や医療の確保、休業補償や生活保障といった施策の明記のない改定案は「成立させるべきではない」としました。


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