2021年1月29日(金)
特別支援学校設置基準 シンポで交流
「今すぐ教室不足解消を」
全教など
全日本教職員組合、教組共闘連絡会、「障害児学校の設置基準策定を求め、豊かな障害児教育の実現をめざす会」、民主教育研究所は28日、オンラインでシンポジウムを開き特別支援学校の設置基準について意見交流しました。
近年、生徒数が増加している特別支援学校には設置基準がないため、教室の過密化や不足が起き、子どもたちの学習環境が悪化しています。全教や「めざす会」などは過大・過密を解消し教育環境を改善させるための「提言」を出し、政府は設置基準策定に向け動き出しました。
シンポジウムで、埼玉県の特別支援学校教員の角田(つのだ)信子さんは、生徒数の増加で、更衣室や作業室までもが普通教室に転用され、生徒たちの学習機会が奪われている実態を報告。「たくさん生徒にがまんさせている。今すぐ教室不足を解消させる手だてを国に求めたい」と話しました。
日本大学の高橋智教授は、設置基準に教職員や保護者、卒業生も含めた生徒たちの現場の声を反映させ、定期的に見直すことができる規定を設ける必要があると指摘しました。
特別支援学校の設置基準をテーマに取材を続けている毎日新聞の田中理知(りち)記者は、切迫した状況であるとし「現状を広く知らせていきたい」と話しました。
日本共産党、自民党、立憲民主党の国会議員が参加。共産党からは山下芳生副委員長、畑野君枝衆院議員があいさつしました。