2021年1月22日(金)
バイデン米大統領就任
「民主主義の勝利」「団結」を訴え
【ワシントン=遠藤誠二】米民主党のジョー・バイデン前副大統領(78)が20日、首都ワシントンの連邦議会議事堂での就任式で、第46代米国大統領に就任しました。カマラ・ハリス上院議員も第49代副大統領に就任、女性、有色人種(黒人、インド系)として初の副大統領となりました。
バイデン氏は同日、地球温暖化防止のパリ協定復帰、世界保健機関(WHO)脱退撤回の大統領令に署名し、トランプ前政権からの政策転換を印象づけました。
バイデン氏は就任演説で、「われわれは民主主義は貴重で壊れやすいことを改めて学んだ。そして今、民主主義は勝利した」と強調。新型コロナウイルスの克服、人種間の平等の実現、国内の過激主義や国内のテロとのたたかいで、「団結」こそが重要だと訴えました。国内の党派間や地方と都市部、保守対リベラルなどの「戦争を終わらせる」と述べ、分断の克服への姿勢を示しました。
民主党は4年ぶりの政権奪還。上下両院とも民主党が過半数を確保するなかの政権発足となりました。
トランプ支持者による6日の議会襲撃などを受け、就任式は2万5000人の州兵を配備した厳戒下で実施。新型コロナ感染対策のため、一般市民の参加も認められませんでした。
トランプ前大統領は20日の退任式後、フロリダに移動し、バイデン氏の就任式を欠席。新大統領への直接の引き継ぎも行わず、最後まで政権の平和的移行に背を向けました。