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2021年1月21日(木)

内部留保還元でコロナ危機打開

労働総研が春闘提言

 全労連と共同して調査・研究に取り組む労働運動総合研究所(労働総研)は20日までに2021春闘提言を発表しました。コロナ危機のもと「今こそ企業の内部留保を活用して日本経済の再生を」と訴えています。

 コロナ禍で諸外国と比べて日本の経済再生の見通しが困難なのは長年続いた政府の新自由主義的経済政策と大企業の目先の利益追求主義が招いた国内需要の減少にあると指摘。賃金引き上げや労働条件の改善、消費税引き下げなどで内需の拡大に転換し、コロナ危機を打開すべきだと提起しています。

 企業には2019年度時点で702・6兆円もの内部留保が積み上がり、そのうち不要不急なものだけで400兆円あり、そのごく一部を還元するだけで「コロナ危機を経済再生のチャンスに変えることができる」と強調しています。

 全労連・春闘共闘が要求する2万5000円の賃上げは、不要不急の内部留保の5・05%で可能。時給1500円は4・25%、働くルール確立(不払い労働根絶、年休完全取得、週休2日制の完全実施)も3・79%で可能であり、非正規雇用の正規化と合わせても15・57%としています。

 「労働・雇用条件の改善は企業の労務コストを上昇させるが、家計消費需要の拡大を通じて国内生産が誘発され、企業経営にもプラスとなり、国全体の経済を活性化する」と強調しています。

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