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2021年1月3日(日)

米上院 国防権限法案を再可決

大統領の拒否権覆す

 【ワシントン=遠藤誠二】米連邦議会上院は1日、トランプ大統領が拒否権を行使した国防権限法案を3分の2以上の賛成80、反対12で再可決しました。下院でも12月28日に3分の2以上の賛成で再可決しており、同拒否権は覆され法案は成立しました。2017年1月に就任したトランプ大統領はこれまで9回、拒否権を行使しましたが覆されたのは初めて。

 国防権限法は国防予算の大枠を定めるもので、予算規模は約7410億ドル(約76兆円)。トランプ氏は、奴隷制度を肯定した南北戦争時の南軍にゆかりのある米軍基地の名称を変更することが法案に盛り込まれていたことで反発していました。

 また上院は、新型コロナウイルスの包括的な経済対策に盛り込まれた国民への現金給付を600ドルから2000ドルへ増額させる法案の採決を共和党の反対で見送りました。給付金の増額をめぐっては、新議会発足やバイデン次期大統領就任後の課題となりそうです。

 給付金増額の法案は12月28日、民主党が多数の下院で可決されていました。新型コロナ経済対策法案そのものは27日にトランプ氏が署名して成立しています。


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