2020年12月29日(火)
学問・言論の自由守る
香港 高校生 連日の街頭宣伝
圧力負けず「教育改革」に反対
香港メディアによると、香港の中学生や高校生でつくる学生組織「中学時政」は26日から連日、繁華街で、国家安全維持法(国安法)下で進む「教育改革」に反対を訴えています。
香港政府は、学生の自ら考える力を養う目的で導入されていた高校の必修科目「通識教育科(リベラル・スタディーズ)」について、授業の内容と時間数を半減させ、名称も変更する「改革」を進めています。また、授業で「香港独立」に関する内容を教えたなどとして教師の資格を剥奪する事件も起きました。
「中学時政」は、「洗脳教育と学内での政治的圧力に反対する」署名を4万人分以上集めることを目指し、30日まで街頭宣伝を続ける予定。宣伝を始める際には、警察が学生らの身分証をチェックし、近くで見張るなど圧力をかけました。
街頭で訴えた「中学時政」のスポークスマンのマイケルさんは、国安法施行後の教育への弾圧について「このような政治的圧力は、いままで香港ではなかった」と指摘。「学問や言論の自由を守るのは、学生や教育者だけでなく、香港市民の共同の義務だ」と訴えました。
その上で「もし学生たちが社会に問題があると感じれば、昨年の反政府運動のように、政権に不満を表明するだろう」と強調しました。