2020年12月11日(金)
学術会議任命拒否
「外すべき者(副長官から)」と記載
杉田氏関与示す資料
内閣府が提出
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日本学術会議の会員任命拒否をめぐる問題で、杉田和博官房副長官が関与したことを示す新資料が10日、参院予算委員会理事に内閣府から提出されました。任命拒否の過程で杉田氏の関与する一連の公文書の提出を求めた野党の要求に沿って出されたものです。
資料には、手書きで「外すべき者(副長官から)」と記載され、杉田氏の関与が明確に示されています。また、日本学術会議の会員を任命拒否した決裁文書の起案日と同じ「R2・9・24」(令和2年9月24日)との日付が書かれています。他はすべて黒塗りにされています。黒塗り部分には、任命拒否された6人の名前などが記されていたと推測されます。
菅義偉首相は国会答弁で、自身が以前から学術会議に対して抱いていた「懸念」について杉田氏らに伝え、杉田氏からその後に相談があり、「(6人を除外した)99人の任命を判断した」と説明していました。また加藤勝信官房長官は、杉田氏と内閣府が協議した記録が存在すると明らかにしていました。
杉田氏は警察庁出身で、警察庁警備局長などを歴任。第2次安倍政権発足後の2012年末、官房副長官に就任しました。17年からは官僚人事を仕切る「内閣人事局」の局長を兼務しています。