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2020年12月9日(水)

年越せる直接支援必要

「報道1930」 田村政策委員長主張

 日本共産党の田村智子政策委員長は7日のBS―TBSの番組「報道1930」に出演し、新型コロナウイルスの感染者数が急増する「第3波」の中で、苦境に追い込まれる医療従事者や事業者への直接支援が必要だと主張しました。

 医師・看護師不足、病床の逼迫(ひっぱく)など厳しい医療現場の現状について田村氏は、「医療機関は一番つらい状態なのにボーナスカット、給与の支払いも苦しい経営状態にある」と指摘。そうした中で、「緊急支援包括金として都道府県に交付した約2・3兆円のうち6千億円しか届いていない」と批判しました。「医師・看護師の体制を整えるために『人への支援』が必要だ」として、医療機関への減収補填(ほてん)を強く求めました。

 番組は「Go To トラベル」事業による経済効果が大手旅行会社にとどまり中小企業にまで届いていない問題を紹介。中継で出演した旅行会社エートラベルの沼田和幸社長は、パック旅行やインターネット予約の旅行プランを組むことができない中小企業の現状を示し、「『Go To』の恩恵の在り方が大手とは大きく違う」と語りました。

 自民党の下村博文政調会長は「国が応援しなければならない」と述べたものの、「Go To トラベル」の具体的な見直しについては言及しませんでした。

 田村氏は「これだけ問題が指摘されても『Go To』を見直さないのか」と批判。「年を越せるような支援策、感染抑制をしっかりやって、安心して旅行ができる状況をつくるしかない」と述べた上で、「第1波」の時に行った持続化給付金や家賃支援金などの直接支援をもう一度行うべきだと主張しました。

 コメンテーターの堤伸輔『フォーサイト』元編集長は「一番助けを求めている中小企業の人たちに支援が届くのは最後だ。災害の支援と同じようにプッシュ型でとりあえずお金を渡すというくらいのことを考え出すのが政治の役割だ」と語りました。


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