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2020年12月5日(土)

ワクチン 全ての人に

国連総会が特別会合

“世界を安全にするため”

 【ワシントン=遠藤誠二】国連総会は3日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に関する特別会合をニューヨークの国連本部で開きました。グテレス事務総長は「新型コロナのワクチンは世界的な公共財として、すべての場所ですべての人が入手可能となるべきだと何度も言い続けている」と強調しました。

 各国首脳は、事前録画のビデオで演説。非同盟諸国首脳会議の議長国であるアゼルバイジャンのアリエフ大統領は「ワクチンが世界的な公共財として世界中に配給され、すべての地域、すべての人に手の届く価格で行き渡るものと考えられる」と主張。ネパールのオリ首相も「全世界でのワクチン接種が保証されない限り、世界は安全とはならない」と述べ、「すべての国ですべての人々」が接種できるようにすることを呼びかけました。

 特別会合では、多国間主義での取り組みが必須であるとの意見が数多く出されました。南アフリカのラマポーザ大統領は「この地球規模の緊急事態を克服するためには多国間主義が必要だ」と指摘。コロンビアのドゥケ大統領も「この危機を乗り越えるには、多国間主義を手段として講じることが必要だ」と述べました。

 中米ホンジュラスのエルナンデス大統領は、パンデミック対策とともに気候変動の取り組みも喫緊の課題だと主張し、国際社会が「もっとも脆弱(ぜいじゃく)な国家」への財政的支援を行う必要性を強調しました。

 特別会合は130カ国が参加。4日に閉幕します。


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