2020年11月24日(火)
香港 黄・周・林3氏を収監
「デモ扇動」など有罪
「弾圧でたたかいを阻止できない」
香港の西九竜裁判所は23日、若手民主活動家の黄之鋒(こう・しほう)、周庭、林朗彦の3氏に対し、昨年6月に警察本部を包囲したデモを扇動した罪などで有罪の判断を下しました。具体的な刑期は来月2日に示されますが、3氏は即日収監されました。
香港メディアによると、黄氏は判決後、傍聴者に向かい「あきらめずにがんばろう」と叫びました。
当局は、昨年6月21日に逃亡犯条例改定案への反対運動で約1万人が警察本部を包囲した行動で、「許可されていない集会を扇動し、組織し、参加した」として3氏を起訴。この行動は、警察が反対運動参加者を「暴徒」と呼び、催涙弾を発射したことなどに抗議したもので、3氏も参加していました。
3氏は23日、「他人を扇動し、許可されていない集会に参加した」という事実を認めました。
3氏は出廷前にそろって記者会見。黄氏は「香港国家安全維持法(国安法)による弾圧、自身の収監に直面しても、あきらめることはない。収監され、選挙への立候補を禁止され、その他の強権にさらされても、運動を阻止することはできない」と述べ、助け合って運動を続けるよう香港市民に呼びかけました。
林氏は「どんな弾圧も民主や自由を勝ち取るたたかいを阻止できない。自らの信念は終始変わらない」と強調。収監されるのは初めてとなる周氏は「見通せない未来に対し多くの不安がある。犠牲となった多くの人たちを忘れないでほしい」と語りました。
3氏は2014年の民主化をめざした「雨傘運動」に、学生団体「学民思潮」のメンバーとして参加。その後、香港の自決権を主張する若者政党「香港衆志」を結成しました。今年6月末の国安法成立の際、香港衆志は解散。黄氏は9月に予定されていた香港立法会選挙に立候補しましたが、候補者資格を剥奪されました。