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2020年11月7日(土)

人文系226学会 共同声明

初めて連携 学術会議任命拒否の撤回要求

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(写真)記者会見する(左から)島薗、坂上、石井、木村、佐藤、野家、木原、広田、河村、木本の各氏=6日、東京・千代田区

 人文社会系226の学会は6日、日本学術会議会員の任命拒否撤回を求め、共同で声明を発表しました。哲学、宗教学、歴史学、教育学など10学会の代表が同日、日本記者クラブで会見を開きました。幅広い人文社会系学会が一つにまとまって意見を表明するのは、歴史的に初めてといいます。

 共同声明は、任命拒否撤回を求めた日本学術会議の要望書(10月2日)に賛同し、任命されない理由の説明と6人の任命の速やかな実現を求めています。10月14日に、この問題に対応するための分野横断的な「人文社会系学協会連合連絡会」を創設、同28日から声明への参加・賛同を呼びかけ、6日現在、226学会が参加・賛同。理事会有志によるものも含めると全体で256学会になり、今後も増える見込みです。

 会見した日本社会福祉学会の木原活信会長は、声明の広がりについて、「人文社会系の諸学会に、動揺や不安が広がっており、学術界に重大な問題が起こっていることを意味している」と指摘。日本哲学系諸学会連合の野家(のえ)啓一委員長は、理由説明のない任命拒否は、「人文社会学系の学問の生命線である批判的議論を封じ込め、政府の意向にそった忖度(そんたく)文化を学会にまで持ち込むもので看過できない」と述べ、研究・教育現場への悪影響を懸念しました。

 会見には他に、日本宗教研究諸学会連合の島薗進委員長、日本心理学会の坂上貴之理事長、社会政策学会の石井まこと代表幹事、日本歴史学協会の木村茂光常任委員、日本近代文学会の佐藤泉運営委員長、日本教育学会の広田照幸会長、経済理論学会の河村哲二代表幹事、日本科学史学会の木本忠昭会長が出席し、任命拒否への危惧を表明。会見後、首相あての要望書を内閣府に提出しました。

人文社会系共同声明

 私たち人文・社会科学分野の学協会および賛同学協会は、日本学術会議が発出した2020年10月2日付「第25期新規会員任命に関する要望書」に賛同し、下記の2点が速やかに実現することを強く求めます。

 1 日本学術会議が推薦した会員候補者が任命されない理由を説明すること。

 2 日本学術会議が推薦した会員候補者のうち、任命されていない方を任命すること。


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