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2020年11月6日(金)

政府答弁の矛盾噴出

学術会議任命拒否 志位委員長が会見

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(写真)記者会見する志位和夫委員長=5日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は5日、国会内で記者会見し、日本学術会議の会員候補6人の任命拒否問題に関し、4日の志位氏の衆院予算委員会質疑で、政府が「形式的任命であり拒否しない」とした1983年当時の中曽根康弘首相らの答弁の法解釈を維持しているかどうかも言えない重大な矛盾に陥り、5日の参院予算委の質疑でも法解釈を維持しているとも維持していないとも言えなくなっていると指摘し、「矛盾が噴き出している」と述べました。

 志位氏は、内閣府の大塚幸寛官房長が5日の質疑で中曽根首相答弁を「40年前のことなので、その趣旨を把握するのは難しい」と述べたことについて、「ひどい発言だ。一官僚が内閣総理大臣の答弁を足蹴(あしげ)にする、許されないものだ」と批判しました。

 また、大塚氏が自身の主張を理屈づけようと、国立大学の学長任命に関して「任命しないことも理論上の問題としてできないわけではない」とした69年の高辻正己法制局長官答弁を持ち出したことに言及。「『40年前のことなので、その趣旨を把握するのは難しい』と首相答弁をおとしめておきながら、それを合理化しようと50年前の答弁を持ち出すことは支離滅裂というほかない」と述べ、政府の理由が全て成り立たず、荒唐無稽なものになってきたと指摘しました。

 さらに志位氏は、会員推薦制に変更した日本学術会議法改定時の83年の国会審議で、国立大学で起きた学長任命拒否のようなことが学術会議でも起こらない保障があるかという質問に対して「形式的任命で拒否しない」という答弁が行われたことを強調し、「高辻答弁は全く根拠にならない」と批判しました。

 志位氏は「6人の任命拒否が、その理由でも、法的根拠でも、総崩れになったことはもはや明らかだ」と述べ、任命拒否の撤回を強く求めていくと表明。また、国会での集中審議と任命拒否に深く関与した杉田和博官房副長官の国会招致も求めていくとしました。


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