2020年11月2日(月)
2020米大統領選
あす投票 最後まで激戦続く
ラストベルト 両者重点
接戦州回り支持訴え
【ワシントン=遠藤誠二】3日に投開票が迫った米国の大統領選挙。共和党候補で現職のトランプ大統領が政権奪還をめざす民主党のバイデン候補(前副大統領)を一部接戦州で猛追する展開となっており、最後まで激戦が続いています。
トランプ氏は10月31日、東部ペンシルベニア州内4カ所を遊説。バイデン氏も同日、中西部ミシガン州で、オバマ前大統領とともに支持を訴えました。
両候補とも、11月2日の選挙キャンペーン最終日まで、接戦州であるペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシンの3州を重点的に回る予定です。これらの州は、五大湖周辺のラストベルト(さびれた工業地帯)の激戦州。鉄鋼や自動車などかつて栄えた産業が衰退し、前回大統領選で製造業の復興と雇用回復を訴えたトランプ候補が民主党のヒラリー・クリントン候補を破り、選挙勝利の要因となりました。
米政治サイト「リアルクリアポリティクス」によれば、現在、各種世論調査の平均でバイデン候補のリードはペンシルベニア州で3・7ポイント、ミシガン州で6・5ポイント、ウィスコンシン州では6・4ポイントとなっています。しかし、その差は10月中旬に比べ2ポイントほど縮まっています。
トランプ氏は31日の集会で、「(大統領選では)赤い(共和党の色)波が起こる。私はここで勝ち、もう4年間大統領職を務める。ペンシルベニアはアメリカンドリームを守る」と述べました。
バイデン氏は同日、ミシガン州フリントで、「圧倒的な人々が一票を投じ民主主義を取り戻すことを、トランプ大統領は止めることができない」と語り、すでに期日前投票などで多くの有権者が自身に一票を託していると主張しました。