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2020年10月30日(金)

感染者急増

仏独 期限付き 制限強化へ

学校は閉鎖せず 措置に伴い補償も

 【ベルリン=桑野白馬】新型コロナウイルスの新規感染者が急増しているフランスとドイツは28日、期限付きの外出制限や閉店措置の導入を決定しました。

 フランスのマクロン大統領はテレビ演説で、30日から12月1日まで、生活必需品の買い物や、1日1時間の運動、健康上の理由以外での外出を制限すると発表しました。

 飲食店、および生活必需品を扱う店以外は閉鎖。春の感染拡大時と違い、学校は開いたままにします。

 政府は今月、パリなどの大都市に夜間外出禁止令を発令。しかし、感染拡大に歯止めがかからず、今月25日には1日の新規感染者が5万人を突破。集中治療室の約6割が新型ウイルスの患者で占められており、今後も増加が予想されることから、外出制限の強化に踏み切りました。

 ドイツのメルケル首相と各州政府首相は28日、11月2日から同月末までの期間、全土で飲食・娯楽施設の大幅な閉店措置を実施することで合意しました。

 レストランとバーは、持ち帰りの販売以外の営業は禁止。映画館、ジム、コンサートホール、娯楽施設も閉鎖。私的な集まりは2世帯10人までに限られます。その他の店は必要な衛生措置と入店制限を行ったうえで営業を継続できます。学校や幼稚園は閉鎖せず、開いたままにします。

 メルケル首相は全土での封鎖措置の回避を目指していましたが、医療体制のひっ迫を避けるために追加措置に踏み切りました。

 ドイツでは新規感染者が急増。新規感染者の75%の感染ルートが分からず、市中感染が拡大しています。政府機関ロベルト・コッホ研究所によると、28日には約1万5000人にのぼりました。

 現地メディアによると、政府は新たな措置で影響を受ける個人事業主などに補償を行います。従業員50人までの企業に対しては、前年同月比の売り上げ75%、その他の企業は70%までの金額を支払います。支援総額は最大100億ユーロ(約1兆2000億円)規模となる見込みです。


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