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2020年10月29日(木)

なくすな大阪市

力合わせ「市」守ろう

元大阪府副知事 小西禎一さんの訴え(要旨)

 大阪市廃止の是非を問う住民投票(11月1日)を目前に、元大阪府副知事の小西禎一さんが25日、大阪市阿倍野区で訴えました。要旨を紹介します。


写真

(写真)訴える小西氏=25日、大阪市阿倍野区

 「都」構想はむずかしいなあと思っておられる方、むずかしくありません。一つは、大阪市をなくしていいのかどうかが問われています。言い換えれば、大阪市をなくさないと解決できないような問題が今あるのか、ということです。推進派は「二重行政」と関係のないことが明白なWTC(ワールドトレードセンター)ビルと、りんくうゲートタワービル建設の話をいまだ言い続けています。よっぽど「二重行政」の例が他にないということなんでしょう。

 それから類似施設が府と市で二つあると「二重行政」と言いますが、これ何であかんのですか。大阪市には府立体育館と市の中央体育館があって、市民スポーツ、全国大会、国際大会、プロスポーツ…さまざまなことを二つの体育館で展開している。二つあるから、市民・府民のみなさんは、「する」「見る」いろんなスポーツの楽しみを享受できています。「二重行政」ではなく二層サービスなんです。

 もう一つ、特別区の設置が市民・府民にとってプラスになるのか。一人の市長から4人の特別区長になると住民の声が届きやすくなるといいますが、区長には住民サービスを維持する手段である人材も財源も十分に与えられない。手足を縛られた状態での区政運営では、住民サービスは低下せざるをえません。

 新型コロナ、南海トラフ巨大地震対策…いま大阪市は、やるべきことがたくさんあります。保健所を増やすにも、人を採用し育てる時間がかかる。コロナは(特別区設置の)2025年まで待ってくれない。そんな時に組織いじりだけに大変な労力を費やしてはいけません。

 最後に、大阪府はこれまで大阪市と一緒になって街づくりを進めてきました。推進派は「府市合わせ(不幸せ)」というけれど、大阪市がなくなることは、府にとっても非常に貴重な力強いパートナーを失うことになる。府民にとっても大きな不幸をもたらします。

 11月1日は、大阪市廃止を必ず阻止し、よりよい街へと大阪市と市民が新たに歩みだす日にしましょう。私も力を尽くします。一緒にがんばりましょう。


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