2020年10月25日(日)
なくすな大阪市
カジノ阻止のためにも
4党公開討論会 辰巳氏が強調
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大阪市廃止の是非を問う住民投票(11月1日)をめぐり、大阪青年会議所主催の公開討論会が23日、同市内で開かれ、反対派から日本共産党の辰巳孝太郎前参院議員と自民党の前田和彦市議、賛成派から大阪維新の会の高見りょう市議と公明党の辻義隆市議が出席しました。
辰巳氏は大阪市が四つの特別区に分割されると、市が持っていた権限や財源が大阪府に奪われると指摘。街づくりの基本となる用途地域の権限も府に移管され、「自分たちの街は自分たちでつくるという当然の権利すらなくなる」と批判しました。
辰巳氏は、大阪市の経済戦略について「司令塔が一本化されれば特別区長は大型開発に口が出せなくなる」と述べ、その狙いがカジノ誘致にあると指摘。「カジノストップのためにも『都』構想を成立させてはならない」と強調しました。
学校・教育の問題では、地元の合意のないままに小学校の統廃合が進められている現状があると述べ「『都』構想が成立すれば、権限や財源の面でもますます(統廃合が)強引に進められる危険がある」と指摘しました。
辻氏は、特別区になれば教育委員会が四つに増えるため学校・教育へのきめ細かい対応ができると主張。これに対して辰巳氏は、教育委員会が四つにされた場合、人口1万人当たりの職員数は、同等の中核市と比べて半分程度になると指摘。「学力低下やいじめ問題に向き合うのなら、少人数学級を大阪市のまま進めるべきだ」と訴えました。
住民サービスについて辰巳氏は、協定書には特別区設置時点では「維持する」としか書かれておらず、向上すら言えない状態だと批判。「住民サービスを守り、向上させていくためにも大阪市が必要だ」と強調しました。