2020年10月19日(月)
重大事故少なく装う
米軍機 損害基準額アップ
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米軍機事故の重大性を評価する損害の基準額が引き上げられていたことが、米空軍、海軍安全センターへの取材で分かりました。米本土や日本を含む世界各地で米軍機の事故が多発する中、重大事故の発生を少なく見せる意図が疑われます。
米軍は損害額や死傷者の発生などに基づき、「最も重大」とされる「クラスA」からB、C、Dの4段階に区分しています。従来は「クラスA」について、(1)損害額200万ドル以上(2)死者または永久に残る身体的損傷の発生―などと定義。「クラスB」200万~50万ドル、「クラスC」50万~5万ドル、「クラスD」5万~2万ドルとしていました。
これを、「クラスA」を250万ドル以上に引き上げ、「B」250万~60万ドル、「C」60万~6万ドル、「D」6万~2・5万ドルに変更。2019年10月から適用されているといいます。ただし、過去の記録は変えません。
米軍は09年10月にも「クラスA」の基準をそれまでの100万ドルから200万ドルに引き上げています。
日本では、沖縄・普天間基地に配備されている米海兵隊MV22オスプレイやCH53Eヘリ、東京・横田基地に配備されている米空軍CV22オスプレイなどの「クラスA」「クラスB」事故の多発が問題になってきました。