2020年10月16日(金)
日本学術会議 任命拒否
「法律違反のオンパレード」
志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は15日、国会内で記者会見し、菅義偉首相が日本学術会議が推薦した6人の会員候補の任命を拒否した問題について「法律違反のオンパレードだ」と指摘し、「日本の民主主義が問われる大問題であり、国会で徹底的に追及していく」と語りました。
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志位氏は、今回の任命拒否が「幾重にも日本学術会議法に違反する」として次の4点を指摘しました。(1)従来の政府答弁を覆し、同会議が推薦した候補の一部を首相が拒否したこと(2)「優れた研究又は業績」が同会議法の唯一の推薦基準になっているのに、「総合的・俯瞰(ふかん)的な立場」という別の基準を持ち込んで任命拒否の理由にしたこと(3)任命は「推薦に基づいて」行わなければならないのに、首相が推薦名簿を「見ていない」と述べていること(4)杉田和博官房副長官が6人の除外に関わり、学術会議の選考・推薦権、首相の任命権を侵害したこと。
志位氏は、今回の介入は、個人の研究者の自由な研究を阻害するとともに、学術会議という研究者のコミュニティーの自主性・自律性に対する乱暴な介入・侵害であり、「憲法23条の学問の自由に反することは明らかだ」と強調しました。
そのうえで、「6人の任命拒否の理由と経過を国民に説明し、違憲・違法な任命拒否を撤回し、6人を直ちに任命することを強く求める」と述べました。
志位氏はまた、政府が同会議は「行政改革」の対象だとしていること、自民党が同会議の在り方を見直すプロジェクトチームを立ち上げたことについて「卑劣な論のすり替え、どう喝であり、絶対に許すわけにいかない」と批判。「学術会議の実態をデマや不当な印象操作でゆがめ、会議を自分たちの御用機関にしてしまおうというたくらみは許されない」と語りました。