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2020年10月15日(木)

学術会議介入

憲法研究者138人が声明

首相は推薦拒めない

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(写真)記者会見する(左から)根森、植野、石村、稲、清水の各氏=14日、衆院第2議員会館

 日本学術会議が推薦した会員候補を菅首相が任命しなかった問題で、憲法研究者有志が14日、国会内で会見を開き、憲法23条「学問の自由」にてらせば、首相は「推薦を拒むことはできない」とする声明を発表しました。声明には14日現在、憲法研究者138人が賛同しています。

 声明は、政府によって学説が弾圧された戦前の反省の上に保障されている「学問の自由」の趣旨を強調。日本学術会議法の、会員は同会議の推薦に基づいて首相が任命するとの条項は、「研究者集団が政権から独立して自由に活動することを確保できるような解釈をする必要」があるとして、任命拒否の理由開示と拒否撤回を求める学術会議の要望を支持するとしています。

 会見で、稲正樹元国際基督教大学教員は「学問の自由、研究者の自律的コミュニティーの決定権を侵害している」と指摘。石村修専修大学名誉教授は、政府が任命拒否の根拠にあげている憲法の条文について、「国民が主体となって公務員を選定罷免する規定である15条1項や、行政権を持ち出すのはこじつけの論理だ」と批判しました。「法治国家、立憲主義が脅かされる事態」(植野妙実子中央大学名誉教授)、「精神的活動の自由が後退させられてきたが、いよいよ分水嶺(れい)だ」(根森健東亜大学教員)、「前例ができれば学者の間に忖度(そんたく)が生まれる。絶対に認められない」(清水雅彦日本体育大学教授)と次々に危機感を訴えました。


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